2年前の東日本大震災で、一番多く流れた歌が、アンパンマンマーチだったそうだ。
アンパンマンの生みの親、やなせ たかし氏が、先日94歳で亡くなられた。
69歳で、アンパンマンがテレビで放送され、一躍、有名になった遅咲きの漫画家。
彼の自宅は、アンパンマングッズに満たされ、彼自身が、アンパンマンのように見えた。
晩年、癌や糖尿病など病と闘いながら創作活動を続けていた彼が、
引退をほのめかした時、東日本大震災が起きた。
そして、子供だけでなく大人でさえも、アンパンマンマーチに励まされたことを知り、
彼は、生涯、現役を決意する。
アンパンマンは、日本の子供たちのヒーローだけど
バームクーヘンは、もう大人女子なので
それほど、アンパンマンに親しみがなく、
このアンパンマーチもきちんと聞いたことがなかったのだ。
けれど、彼の死に際し、初めてアンパンマーチをきちんと聞いた。
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえ胸の傷が痛んでも
何の為に生まれて 何をして生きるのか
答えられないなんて そんなのは嫌だ!
今を生きることで 熱いこころ燃える
だから君は行くんだ微笑んで。
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえ胸の傷が痛んでも。
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
何が君の幸せ 何をして喜ぶ
解らないまま終わる そんなのは嫌だ!
忘れないで夢を 零さないで涙
だから君は飛ぶんだ何処までも
そうだ!恐れないでみんなの為に
愛と勇気だけが友達さ
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
時は早く過ぎる 光る星は消える
だから君は行くんだ微笑んで
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえどんな敵が相手でも
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
本当に・・・・子供のアニメのテーマソングにしては、深すぎる歌詞だ。
これは、やなせ氏自身の経験から、書かせた詩だそうだ。
早くに両親を亡くし、弟を特攻隊で亡くし、家族を亡くしたやなせ氏の
「何の為に、生きるのか?」という人生への問いかけが
この歌の大きな意味だと思える。
そんな深い意味を理解しているかどうかなどは置いといて、
アンパンマンは、子供たちにとっては、絶大なるヒーローで
そういう存在がいるだけで、何だか力が湧いてくるような・・・
アンパンマンをひたすら見ていた子供の頃の思いを忘れずに、
子供たちも、成長してほしいし、
もうすでに大人男子や女子は、この歌詞に込められた思いを
自分の生活や人生に重ねて、踏ん張って、生きる力にしたいものだ。
やなせ たかし氏のご冥福を心から、お祈り申し上げます。