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Posted by 滋賀咲くブログ at

カタールからのメール

2013年05月30日

その時、私は、待ちぼうけの上、約束をドタキャンされ
仕方がないから、コーヒーだけ飲んで帰ろうと一人で
とあるCafeにいた。

空いている店内で、私のテーブルからひとつ挟んだ向こうに
一人の外国人が日本語のテキストと格闘しているのが見えた。

どうやら彼は、独学で日本語を勉強しているようだった。


こういうシチュエーションの場合、多くはそのままコーヒーを飲んで帰る所だけど
私は・・・・違った。
彼にこう、言ったのだ。
「貴方、一人で日本語勉強しているの?もし、よかったら私が教えましょうか?」

なかなかの、度胸である・・・我ながら自画自賛。

丁度、その時、私は興味があって外国人に日本語を教える為の勉強をしていたので
自分の勉強に、さらに自信をつけたかった・・というのが目的だったのだ。

色々なやり取りを経て(と言っても、2、3度メールをやりとりして)
奇妙なきっかけから、私は彼に日本語を教える事になった。


彼は、アフリカのナイジェリア出身だが、イギリス国籍も持っていた。
日本の中学校で英語の先生をしながら、プライベートレッスンもしていた。
丁度、プライベートレッスンの時間待ちの間に、
日本語の勉強をしていたのだった。

私達は、週に1度、出会ったCafeで日本語の勉強をした。
私は、彼の為に自作のテキストを作った。
決して、グングン上達した訳ではなかったけれど、
母国語だけでなく、英語も流暢に話せ、その上に日本語も…
向学心があり将来は「大学で教えたい!」という希望を持っていた彼は
一生懸命、日本語を学ぼうとする意欲が感じられた。
私達、日本人はそれが当たり前だけど、
日本語には、漢字、ひらがな、カタカナ、があり
敬語や数詞や熟語なんかもあって、覚える事がかなり多い言語だと思う。

そりゃぁ大変ですぞ…ということは、日本語を教える勉強をして
気づいたのだけど。

私達は、楽しく、一生懸命、お互い頑張っていたのだけど、
色々なタイミングや問題などもあり、結局、レッスンは、半年程で終了せざるを得なくなった。
「又、タイミングが合えばレッスンを再開しましょう!」と言ったけれど、
その後、連絡を取り合うことはなかった。

今から、そうだな・・・8年位前の話。


つい先日、一通のメールが届いた。

流行りのSNSの一種で、どなたかから「一緒に参加して交流しよう!」という
案内のメールだった。

この手のメール、結構、来るのだ。
もちろん、本当に友人からのfacebook招待のメールもあるし、
本当に迷惑メールもあるので、気を付けないといけない。

で、当然、それも迷惑メールだと思って、「削除」をする直前に
チョット待て・・・・この名前に覚えがあるぞ・・・と。

そうだ!彼だ!
8年前に日本語を教えていた彼だった・・・。


SNSへの招待は丁重にお断りしたけれど、久しぶりにそのアドレスに返信してみた。
そうしたら、すぐに返事が返ってきたのだ。
あれから、彼は日本を離れ、イギリスに戻り、大学で新たな勉強をし
昨年、大学を卒業し、今は、カタールのドーハにあるカタール大学で教えているそうだ。
何を教えているのか、わからないけれど・・・・(笑)

いやぁ〜びっくり。
カタールに、知り合いがいるとは。
インターネットのお蔭で世界は狭くなったけれど、
でも、やっぱりウィーンへ行くのに20時間(経由したからだけど)もかかるし
世界は近いけど、時間はかかるよ〜と思っていたので。

当然だけど、メールアドレスの最後は、「qa」がつく。カタールだからね。
でも、カタールって、何処?(そっち?!って感じですが、マジです。)

調べてみました。


赤く〇をしているのが、カタール

カタールと言えば、ドーハ!
ドーハと言えば、「ドーハの悲劇」
サッカーファンでもない、私ですら知っている。
彼に、「ドーハは、日本ではとても有名な街なんだよ~知ってる?」とメールに書いた。
つでに、「ドーハの悲劇」のwebサイトのリンクも貼って。
多分、知らないし、そのサイトを見ても読めないだろうけれど。(笑)


先日、ウィーンとプラハを旅した時、ドバイを経由した。
ドバイとドーハは、そんなに離れていない。
カタールとアラブ首長国連邦は、お隣の国だから。
きっと、飛行機なら一時間もかかない位の距離だと思う。
あのアラブの国に、彼は今、職を得てそれも希望だった大学での職を得て、
頑張っているのだ。

 
(関係ないけど、ドバイ空港のお土産さんで隠し撮り)

何だか・・・チョット嬉しい〜グローバル〜♪

で、メールで聞いてみた・・・「日本語、覚えてる?」と。


返事が来ない・・・・。(笑)  

  

私が作ったテキスト・・彼は、もう、メモ用紙にしちゃったかな。(苦笑)  続きを読む


Posted by バームク-ヘン at 21:24Comments(2)ひとりごと