わからないこと、わかること

2012年12月05日

死後の世界があるのかどうか・・・それはわかりません。
それを知ることができるのは、自分が死んだ時でしかないでしょう。

自分が死んだ事を、遺された人たちが悲しんでいる姿・・・
そんな姿を、死後の世界からは見えるのでしょうか・・・・。


彼は、今、自分がもう「旅立った」ことを理解しているのでしょうか。
遺された息子達や先輩や仲間や友人達が、
自分の死を悲しみ、涙しているのを知っているのでしょうか。

歌舞伎界において、幼い頃からその才能を開花させ
常に第一線で活躍し続けてきた、中村勘三郎さんが
今日、亡くなられました。57歳という若さ・・・。

父親が亡くなった日であっても、息子達は今日もいつもと変らず、
京都 南座の舞台に立ちました。
涙をこらえ(いや流しながら)口上を述べる姿に、もらい泣きしてしまいました。

たとえ、親の死に目に会えずとも、
たとえ、親が死のうとも
舞台には決して、穴を空けることは許されない。
そして悲しみを堪え、演目をこなすその精神力。
凄いことです。


きっと父が師匠になった時から、息子達はこんな日を覚悟していたのかもしれません。
ただこんなに早くにその時が訪れるとは、思っていなかったかもしれませんが。


悲しみに打ちひしがれながらも、必死に舞台に立つ息子達の姿を
きっと、父は見守っていた・・・と信じたい。
この辛い状況に耐えることで、息子達はきっと成長できるはずです。
いえ、成長して歌舞伎界を引っ張って行く役者にならねば、父が許さないでしょう。



「死」がいつ訪れるかなんて、誰にもわかりません。
わからない方がいいのか、わかった方がいいのか・・・・それもわかりません。
死後の世界があるのか、ないのか・・・それもわかりません。


わかるのは、自分が生きている限りはやっぱり精一杯生きることです。

その時が来るまで、なるべく後悔がないように生きることです。



才能豊かな中村勘三郎さんのご冥福を心からお祈りいたします・・・・。

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Posted by バームク-ヘン at 21:40│Comments(0)人物主観
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